意外と知らない給食の歴史
関東でも愛されている給食。学校を卒業して社会人として第一線で働いている人でも、子供の頃に給食にお世話になっているはずです。
では給食はいつ、誕生したのでしょうか。給食誕生の物語を覗いてみましょう。
明治~戦後すぐの給食
給食の元になったのは、明治22年。山形県にあるお寺の中に小学校があり、子供達が通っていました。しかし児童の中には、苦しい家庭生活の中で過ごしていたのです。明治に入ると身分制が撤廃されて、人々の生活も大きく変化。しかし、誰しもが新しい生活に馴染めるわけではありません。生活が苦しい児童のために、学校は昼食を用意。今の「給食」です。ただ当時は業者に委託というわけではなく、寺の僧侶が家を回って食材を用意していたそうです。給食の存在は、国も注目。子供達が健やかに育つように、給食が推奨されました。すると全国に広まり、どんな状況にある子供達でも栄養価の高い食事がもたらされたのです。
ところが、給食は一時取りやめになったことがありました。戦争です。戦争により食材の確保が難しくなります。子供達の健やかな成長は、厳しいと言えるでしょう。「給食を再開してほしい」という熱い声により、給食は見事に復活を遂げたのでした。
昔懐かしい昭和の給食
今でこそ鯨の肉を食べるのは、ものすごく難しくなりました。ただ昭和時代を過ごしてきた人にとって、鯨の肉は「給食の定番メニュー」だったのです。鯨の肉は低カロリーで高タンパク質と、とてもヘルシー。
また脱脂粉乳も給食のメニューに取り入れられていましたが、当時の児童から「不味い」と不評だったようです。
国際色豊かな現代の給食
現代の給食は、国際色豊かなものになりました。例えばスポーツの世界大会が開かれたときは、開催国の料理が給食に登場。世界的なビッグイベント時にはイベントが開催されている国の料理が給食に出てきます。
かつては「不味い」と不評だった給食。今はメニューも豊富に揃い、美味しくいただけるようになりました。栄養価も高く、子供達の健康を支える柱ともなってくれています。