制服と日本の歴史の密接さ
学生の頃に誰しもが袖を通していた、制服。学ランタイプだった人もいれば、セーラー服タイプだった人もいるでしょう。ブレザーだった方も、いらっしゃるかと存じます。制服は、明治になって登場したのをご存知でしたでしょうか。
制服が登場する前は、学校制度はありません。学校制度が始まった当初は、和服に学生帽が一応の制服でした。制服が登場したのは、1870年代のこと。当時は、海軍式の制服でした。
明治時代の制服
制服の歴史は、日本の歴史と直結しています。制服が登場した明治時代は、近代化に力を入れていました。当時は欧米の驚異がアジアまで攻め込まれ、いつ日本も占領されるか不思議ではないほど。日本占領をなんとしてでも回避するため、江戸時代に積み重ねてきた教育方法が大幅に見直されました。
学校制度は欧米のシステムを活用。和服がメインだった時代に、洋服タイプの制服が採用されました。制服に洋服が取り入れたとはいえ、今すぐに洋服が広まった訳ではありません。ただ当時の政府が教育システムの見直しをしなければ、制服そのものは今とは違う形になっていたことでしょう。
戦後の制服
第二次世界大戦に入ると、国民服が登場しました。国民服も、ある意味制服です。当時は服を作るだけの物資も規制されていたため、致し方ない対応だったと言えるでしょう。国民服は通学服としても、用いられるようになりました。男子は国民服に戦闘帽。女子はスカートではなく、セーラー服にもんぺ姿です。
戦後になると、学校教育そのものが見直されました。見直された結果が、現代の教育制度です。復興が進むにつれ、学校の新設が盛んになりました。一時は制服そのものが廃止されたものの、学校教育が一新されて以降復活。ファッション性が高い制服も広がったのです。