悲劇を二度と繰り返さないために
糟屋郡宇美町を走る宇美川。とても美しく、自然が多く残る場所です。しかし、河川の改修工事は手つかずのまま。過去に幾度か水害に見舞われ、多くの人が巻き込まれてしまったのです。どんなに技術が発達しても、天候を自由自在に操るのは不可能。
そこで糟屋郡宇美町では土木工事に着手。氾濫した場所を強化するだけでなく、川幅と川底を広く取る工事に着手。また下流域でも河川工事をおこないました。もちろん、宇美川に生息する貴重な自然に配慮してでのことです。河川工事は土木工事の一環。土木工事は人の命を守るためのものです。
ダム工事で川の氾濫を予防
命を守る土木工事には、ダム工事もあります。ダムは貯水だけではなく、万が一の氾濫を抑え込む働きもあります。ダムは河川の変化を見極めた上で、川に流れる水の量を調整。時と場合に応じて放流します。「放流したらダメなのでは」という意見もあるでしょうが、溜めたままでいるとダムが決壊する恐れが。ダムのおかげで、難を逃れた事例は数えたらきりがありません。
ダム工事の場合は単にダムを造るだけではなく、周辺の環境も整えます。何も自然を壊すというのではなく、自然を上手く残して活用するために行われるのです。
道路工事で交通安全
最も多くの人の命を救ったのが、道路工事でしょう。身近すぎてピントこないかもしれませんが、知らないところで助けられています。車やバイクの事故は、小石1つで起こるものです。整備されておらず凸凹な状態になっている道路となると、走るだけでも恐怖そのもの。
そこで道路工事。道路工事をおこなうことで、交通安全を確保。さらに万が一の災害が起きてしまったとしても崩壊しないように、強度を高める働きもあります。今直ぐにでも支援物資が必要となる中で、道路が使えずに物資の配達が遅れたら「大変」では済まされません。
本物のヒーロー
土木工事は命を守るための工事。誰から表彰されてヒーロー扱いされるというのは、あまり聞かない話ではあります。
ただ、本物のヒーローは目立たないところで活躍するものです。