セブンイレブンと言えば小売業界の巨頭です。

このセブンイレブンをアメリカから導入し日本のスタイルにローカライズして一代で巨大な小売りチェーンに育て上げた鈴木敏文氏の本になります。

しかも、この本は、自身が執筆した小売りの手法について書かれたものです。

その手法はどんなものなのか、本の概要を簡単に触れながらお話ししていきます。

どんな本なのか

鈴木敏文氏が社会人生活をスタートさせたトーハンの活動から執筆時の近況に至る(当時ヒットした金の麺シリーズの開発)まで、自身の実業家としての半生を語りつつ、セブンイレブンで行った事業について話しています。

鈴木氏はイトーヨーカドー(現・セブンアンドアイホールディングス)に移籍する前、書籍取次のトーハンに就職しました。

そこで行った今までの慣例を打破するような活動について書かれています。

さらに社内で良い意味でも悪い意味でも注目されたことを語ると言った形で本はスタートします。

そこからイトーヨーカドーへの移籍、セブンイレブンの日本事業での立ち上げ、プライベートブランドの設立と言った内容へと展開していく内容です。

鈴木氏の販売の手法とは?

鈴木氏の立ち上げたセブンイレブンでは、本家の米セブンイレブンでは行われていなかった、独自の手法で経営が行われています。

その内容について書かれているのが本書の中核です。

鈴木氏自身のエピソードを交えながら、新しいサービスの展開方法や物の売り方、そしてチャンスの掴み方と言ったものが書かれています。

コンビニおでん、セブンプレミアム、セブンイレブンに行けば必ず目にするこれらのものが、どのように消費者のニーズをとらえたのかという成功の秘訣のようなものも書かれているのが印象的です。

自身はレジを一度も触ったことがない現場の素人でありながら、なぜ多くの商品開発を成功させ、コンビニエンスストア業界のナンバーワンになったかが分かるのではないでしょうか。

まとめ

鈴木氏は一代にしてイトーヨーカドーの一部門であったセブンイレブンを親会社以上の小売業に成長させました。

具体的にどのようなことを行い、競争の激しいコンビニエンスストア業界で魅力的な商品開発やアイデアを生み出していったのかを分かりやすく語っています。

こういった実業家の回顧録は、そのいくばくかが自身の自慢話に終始してしまうものも少なくありません。

しかし、この本は小売業としてどのように消費者のハートをつかみ、新しいニーズを創出するかを紹介しています。

小売業関係の方はもちろん自身を売り込む営業や自営業の方にもオススメできる内容です。