「2030年世界はこう変わる」を読んだ感想

世の中は常に変化していますよね。

世界中で技術革新が進んでいるため、私のような商社マンは、常にこれからどのように技術やビジネス形態が変化していくのかを察知する必要があります。

そこで、約10年後の技術革新がどの程度進んでいるかを知るために手に取った本が「2030年世界はこう変わる」だったのです。

2030年にはスマートシティが顕在化する

この本では、2030年には世界各地でスマートシティが現実の都市として出現するだろうと予測しています。

具体的には、最新のIT技術を導入して住民の生活の質を高める一方、エネルギーの消費量をできるだけ抑制したり、環境破壊を最小限に食い止めることのできる都市のことをいいます。

今年に入り、日本でもトヨタ自動車が富士山の裾野のエリアでスマートシティの開発プロジェクトを開始していますよね。

スマートシティでは、車や鉄道などの交通、電話やインターネットなどの通信網、さらに上水道や下水道、災害対策までをIT技術で一括管理することになります。

これからの時代は、地球規模で考えると、もはや人口増加に対応できるだけの食糧供給や水の供給、エネルギーの供給などには対応できないといわれています。

そのための解決策としてスマートシティが現実化しようとしています。

私たち商社マンだけでなく、さまざまなビジネスマンにとって、スマートシティは数10兆円規模の大規模投資のチャンスでもありますね。

2030年には水資源の管理技術が発達している

スマートシティを発足させるきっかけのひとつとして水の供給が挙げられますが、この本では2030年には水資源の管理技術が発達しているだろうと予測しています。

いまでもシンガポールでは下水を何度も浄化して、飲料水に転換させていますよね。

また、日本でも海水を産業用の水などに使用できる技術を開発していますよね。

今後、水資源の効率的な使用のポイントは農業であると、この本では指摘しています。

現在、世界中の灌漑設備の40%が農業に使用されていますが、水を放水するような形で使用されるケースが多いのが現実です。

それを農作物の根元にピンポイントに水を注入する技術を導入することで、水の使用量を減らすことが可能となるのです。

農業分野についても、世界的な視野にたてば大きなビジネスチャンスが存在すると判断できますね。

まとめ

この本を読むと、わずか9年後の世界の姿が大きく変貌することを予測させられます。

そして、大きく変貌するということは、いま目の前に大きなビジネスチャンスが転がっていることを意味します。

ひとつのスマートシティを実現させるだけで、総額で数10兆円の設備投資が必要といわれています。

また、水資源管理技術の開発についても、大きなビジネスチャンスといえます。

技術革新は人類の生活を豊かにさせてくれるだけでなく、私たちビジネスマンに大きな飛躍の機会を与えてくれています。