潜水工事に資格は必要?

神奈川では潜水工事の求人もあります。しかし、考えてみると、潜水工事はかなり特殊な作業です。素人がいきなり明日からやるというわけにはいかないでしょう。業務に従事するには、何か特別な教育が必要なのでしょうか?
一般社団法人日本潜水協会のホームページによると、そもそも職業として潜水器具を用い、潜水作業を行うには「潜水士」の免許が必要となるようです。潜水士は厚生労働省が認定する資格です。一方、港湾工事での潜水作業はさらに高度な専門的知識と技術力が要求されます。 その水準を満たしたとして同協会が認定するのが「港湾潜水技士」という資格です。

さらに複数の資格が必要な場合も…

さて、上記の資格は、あくまで「潜水器具を使って水中に入り、そこで作業をする」という段階までに必要な資格です。しかし、これで終わりというわけではありません。
それと言うのも、地上の工事現場を思い浮かべてもらえば分かりますが、普通は工事の書く作業ごとに担当する熟練の職人がいるわけで、全てを1人でこなすわけではありません。例えば、住宅なら基礎を作る人と柱を作って立てる人、外壁を塗る人など、複数の専門家が協力作業で1軒を仕上げます。
ところが、潜水工事の場合は業務の前提として「潜水士」が必要で、その時点でハードルの高さがあり、人材も少ないため、1人で複数の仕事をこなす必要があります。そういった事情から、資格は潜水士だけを取っておけば必要十分なわけではありません。必要な資格としては、次のようなものが挙げられます。
・送気員 陸上・船上から、ホースで水中の潜水士に空気を送る調節を行う業務に必要
・アーク溶接・溶断 「アーク溶接機」という機材を用いて金属の溶接・溶断をする
・小型船舶操縦士免許 潜水士船や小型船舶を作業基地として行う作業で、船長業務を担当する人向けの資格。1~5級のランクがある。
このほか、巻き上げ機やクレーンを動かす資格もあります。もしも潜水工事の業務に就こうと考えるなら、そうした資格の取得方法、勉強に必要な時間も考慮に入れておくべきでしょう。